睡眠障害に関する知識を習得しておくことは、睡眠外来で働く看護師にとって大事なことです。睡眠で悩む患者さんに適切なケアやアドバイスができることで、日々の業務がスムーズになります。
診療睡眠障害には、不眠症のほかにもナルコレプシーなどの過眠症や概日リズム睡眠障害、睡眠呼吸障害などがあります。年齢を問わず多く見られるのは、不眠症です。
不眠症は、なかなか寝付けない入眠障害や夜中に何回も目が覚めてしまう中途覚醒、早朝に目覚めて眠れなくなる早朝覚醒などに種類がわかれています。入眠障害と中途覚醒は20代から60歳以上までの幅広い年代の人に見られますが、早朝覚醒は高齢の方に多いという特徴があります。
過眠症は、昼間に強い睡魔に襲われる症状です。過眠症の1つであるナルコレプシーは、夜に十分な睡眠をとっている人にも見られます。
概日リズム睡眠障害は、体内時計が原因で睡眠のリズムが乱れてしまう症状です。この睡眠障害は、夜勤をしている看護師などが抱えているケースもあります。睡眠呼吸障害は、睡眠時無呼吸症候群のように寝ているときの呼吸に問題がある症状です。
こういった症状を抱えている人は、睡眠外来で専門的な検査を行うと病気が発見できる傾向にあります。睡眠障害は、ストレスや病気などのさまざまな要因が関係している可能性があるため、治療をするためには専門的な知識が必要です。睡眠障害で多い症状などをひと通りチェックしておくと、診療の際に役立つかもしれません。